
どうも八福神です!
今日は、誰しもがいつかは通るかもしれない、「もしかして私の親って認知症かも・・・?」といった事態に、冷静に迅速に対応できる為に、知っておかなくてはいけない事について書いていきます。
私は介護の業界にかれこれ長くいますので、もし仮に自分の親に認知症の症状が出だしても、
「あ~認知症の症状かもしれないな・・・とうとう来たか。」
程度に考えて、あれこれ悩まずに、すぐにとるべき行動をとれますが、もし私が認知症や介護の事に関して全く無知であった場合、自分の親が肉親がもし認知症になった場合、そりゃもう混乱して
オロオロ~\(゜ロ\)(/ロ゜)/オロオロ~・・・
みたいな事になると思います(;^ω^)
「2025年、認知症患者は700万人に!」なんて言われてますが、もうたった6年後の話です。他人事ではありません。全国民が真剣に考えないといけない問題だと私は思っています。
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認知症を見極める最初のポイント
世間一般の人がよく馴染みのある認知症の症状って、
「お母さん、また何回も同じこと言ってる・・・。」
「お父さん、これ得意なはずなんだけど何故出来ないんだろう?」
みたいな症状が多いのかと思います。
そう、これはれっきとした認知症の初期の症状です。
しかし、認知症の症状には、今わかっているだけでも、他にも色々とあります。
まずは、自分の親がどんな症状なのかを見極めましょう。
誰しもに表れる認知症の中核症状とは?
認知症には、中核症状と周辺症状(BPSD)というものがあると言われています。
この内、中核症状がほとんどの認知症の人に、まず現れると言われています。
では、中核症状や周辺症状が、どんな症状であり、どういう過程で発生してくるのでしょうか。
引用https://info.ninchisho.netsymptoms10
認知症の中核症状の種類(初期から出現する事が多い)
記憶障害
さっきご飯を食べたばかりなのに、食べた事を完全に忘れている。
何度も同じ事を言ってくる。
ついさっき話した内容を全く覚えていない。
見当識障害
時間や場所、人の顔や名前がわからない覚えられない。
時計のある場所を知っているのに、何度も時間を聞いてくる。時計を指差して今の時間を確認してもらっても、また聞いてくるなど。
なぜか外出しようしようとするのに、「なんでこんな場所にいるんだ?」と、今の場所やおかれている状況が理解できず、自分一人では帰ってこれない。
実行機能障害
今まで何十年とやってきた得意なはずの事が、段取りがわからず、出来なくなる。感情脳は生きているので、「好き」な気持ちはあるからやりはするが、取り掛かり初期の段階で、止まってしまい出来ない。
失語・失認・失行
・失語:語を失うですので、その名の通り、ものの名前が思い出せないわからない。
・失認:認識を失うですので、以前は知っていたのに、そもそも、その目の前の物が何なのかわからない。
・失行:行動を失うですので、以前は簡単に出来ていた事が出来なくなる。
だから、あるケースで説明すると、以前は服の着脱なんかは、当たり前のように毎日自分で簡単に出来ていたのに、その服を脱いだり着たりが出来なくなる。腕や体は動くのに、どうやってその動作をするのかわからない。そして、そもそも服というものが何なのか?すらのわからない。という状態に陥っていくわけです。
認知症の周辺症状の種類(中核症状の後に出るケースが多い)
この記事では、「認知症の早期にどうするか?」というテーマで書いていますので、周辺症状については、いたって簡潔に書きますが、この周辺症状は、
初期の中核症状に対し、適切に対応できていないと、認知症が進行し、周辺症状が現れる
とも言われています。
しかし、経験上、その方の持っておられる疾病や生まれながらの性格などにもより、最初から現れる周辺症状(BPSD)もあるのではないか?と、私は思っています。
以下、簡単ではありますが、周辺症状(BPSD)の症状を書いてみます。
・不安、抑うつ
・妄想
・幻覚
・睡眠障害
・異食
・徘徊
・介護抵抗
・暴言、暴力
・失禁、ろう便
ちょっと、字を見ただけでも、ヤバそうな臭いがしますよね(;^ω^)
この周辺症状については、また認知症に関する別の記事で書いていきたいと思います。
認知症を感じたら最初にとるべき行動のポイント
認知症かも?と感じたらまずは相談
では、自分の親に、上記のような認知症の中核症状を少しでも感じたら、どうすればいいのか?という手段の話ですが、
「違うかもしれないし、しばらく様子を見ようか・・・」
ではいけません!
とにかく早く動くに限ります。何かあってからでは遅いですからね、まずは下記のような行動をとっていきましょう。
・お医者さんへ相談
・地域包括支援センターへ相談
・家族、親族へ相談
・近隣の介護事業所調べ
認知症を放置しておく事の恐ろしさ
「認知症かも・・・?」と思ったら、本当に早急に動いていく事が大切です。現在の進んだ医療の技術をもってしても、認知症を治す事は不可能です。
いずれ認知症を治す技術の開発や、特効薬が開発される日が来るのかもしれませんが、現時点においては、進行を緩やかにする程度で、
認知症状は間違いなく進行していきます。
症状が進行していくという事は、先ほど書いたような、周辺症状(BPSD)のようなものが、現れてくるという事です。
つまり、異食(食べ物ではないものを口にする)行為が現れたり、徘徊(ウロウロと歩きまわり、どこかへ行ってしまい帰れなくなる)などもする危険性があるという事です。
過去に認知症老人が徘徊して家から出ていって、電車に跳ねられて死亡し、鉄道会社と訴訟問題になり、多額の損害賠償金を請求される・・・といった展開があった事は有名な話ですよね。
だからこそ、少しでも早く動く事が本当に大切です。
たとえ、現段階において、親に認知症の症状がない状況であっても、例えば、親と同居していない家庭の場合、親が夫婦二人での生活や独居となった際から、「もし、親が認知症を患ったら・・・。」と、考えを巡らせておく事が賢明でしょう。
親が認知症とわかった時の今後の考え方のポイント
まず、結論から書きますが、「私の親、もしかして認知症かも・・・。」と思ったり、親の介護の事について考える時、以下のポイントはしっかりと頭に入れておいてください。
・認知症の症状は進行する。
・親を施設に預ける事に対して、罪悪感を持たない。
・親と子のWIN-WINを真剣に考える。
認知症の症状は進行する
先ほども書きましたが、
認知症は間違いなく進行します。
奇跡的に認知症が治った方が世の中にはいるのかもしれませんが、一般的には「治らず進行する」という方が定説です。また、そう考えるのが賢明でしょう。
「大好きな親だから、死ぬまで私が面倒を見る!」
親が認知症を患ったり、介護の手が必要になった時、こう考える人がきっと多いと思います。私も気持ちの面では同じです。母から与えられた愛情は、その感謝の気持ちを返そうにも返しきれません。もし母が認知症になって介護の手が必要になっても、必ず死ぬまで面倒をみてやる!と思っています。
でも、気持ちの面での話です。
親を施設に預ける事に対して、罪悪感を持たない
私は長い介護業界での経験上、認知症の恐ろしさを理解しています。
だから、もし母が認知症になっても、すぐに施設等の公的サービスを利用し、お互いに負担のかからない手段を選びます。
日本は、ここまで「超高齢社会だ!」「2025年には認知症700万人!」「介護職離れが甚だしい!」「介護の人材不足だ!」と言われていても、
介護の仕事を舐めている社会の風潮があります。
もしかしたらその風潮が故に、「私がお母さんを死ぬまで面倒見る!」といった考え方を生んでしまう一助になっているのかもしれません。「私は自分の生活を構築しながら、親の面倒も見れる・・・。」と。
その行きつく先に、介護離職、虐待、介護殺人といった大社会問題が待っているのです。
社会が生んだ大問題といってもいいかもしれません。
親と子のWIN-WINを真剣に考える
もし、あなたが親である場合、自分自身がいつか認知症になって、子供に迷惑をかけている感じたら、「親子なんだから、死ぬまで面倒を見ろよ!」なんて思いますか?
思わないですよね?(;^ω^)
それよりも、施設に入るなりして、しょっちゅう面会に来てくれる方がよほど嬉しいと思います。私は自分がボケたら是非そうして欲しいです(;^ω^)
親と子であっても、一人の人間としてお互いの生活を、お互いの人生を尊重し合う関係でないといけません。
依存関係ではなく、自立した関係でないと、WIN-WINは構築できない
と思っています。
私のように、「親の面倒は死ぬまで自分が見る!」と思ってしまったりする人は、気持ちの面ではそのままで良いのですが、行動の面においては、それが、本当の愛であるのかどうか、一度考えてみてくださいね(^_-)-☆