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おはようございます。

笑う角には福来たる。

笑わせ介護士の八福です。

 

 

 

国家資格ってなに?正確な定義って知ってる?

 

国家資格とは、ウィキペディアには下記のように定義してあります。

 

国家資格とは、一般に、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明されるものとされる。また資格の制度に法的な裏付けが存在し、そこ(根拠法)に資格付与方法・資格付与基準についての明確な記述があり、中央省庁または都道府県レベルの地方自治体が所管する資格を指す。資格によっては年齢、学歴、実務経験等による制約が課されることもある。なお実際の試験事務は、法に基づきその実施を義務付けられた(又は権限を委託された)、地方公共団体や民間団体などが所管することもあるが、それにより国家資格でなくなるということはない。

まぁ、なんのこっちゃ!?って感じですよね(;^ω^)

 

性質的ものを言うと、「取得が難しい分、国から職業的な地位を保障され、社会的な信用度も高い資格」というものです。

 

しかし、介護福祉士を持っているからといって、「すごいねー!」「介護福祉士さんなら安心だ!」とはならないですよね?

 

なぜなんでしょう??

 

資格というものは、2つに分けると、「業務独占資格」と「名称独占資格」というものに分類されます。

 

①業務独占資格

医師や弁護士などのように、資格を保持している事が業務遂行の必須条件。

 

②名称独占資格

資格を保持している者だけが、名乗ることを認められている資格。

 

 

このような意味合いがあるのですが、介護福祉士ってどちらですか?

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

そう、②名称独占資格ですよね?

 

 

資格を持っていないと、「オレは介護福祉士だ!」なんて言ってはいけないという事です。(まぁ、誇らしげに「オレは介護福祉士だ!」なんて言う人はいないかな?(;^ω^))

 

 

でも、介護の仕事をする事については・・・・・・

 

 

そう、「資格不問」ですよね。

 

全く介護の「か」の字も知らない人でも、介護って出来るんです。いや、正確言うと、やってもいい事になっているんです。

 

 

そりゃ、「専門職」なんて言ったら笑う人もいますよね?(;^ω^)

 

 

ここがポイントだと思います。

 

 

「国家資格なのに、仕事は全く資格・経験のない人が明日からでも業務に就ける。」

 

このポイントが、介護福祉士の地位を下げています。

 

 

しかし、なんでこんな事になってしまったんでしょうね?(;^ω^)

 

 

 

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介護福祉士という国家資格に対する国の思惑

 

厚生労働省は、介護福祉士を「プロフェッショナル」と位置づけ、処遇改善交付金にあるように、キャリアパス制度を用い、無資格者との差別化を図ろうという狙いがあるようです。

 

その為か、介護福祉士国家試験も過去にさかのぼれば、全くの未経験者でも、事業所で3年の実務経験を積めば、筆記試験と実技試験で合格さえすれば、資格が付与されていたものが、最近は、3年の経験以外に数百時間の実務者研修というものが必要になってきています。もちろん、その研修を修了した後に筆記試験に受かる必要があります。

 

その流れを受けてか、介護人材を増やさないといけないはずが、要件が厳しくなった2016年には介護福祉士の試験の受験者が半分にまで減少したというデータもあります。

 

介護福祉士の資格の重みを増し、社会的地位を高め、プロフェッショナルを育てていくという試みは、私も大賛成でこのブログでも強く訴えているポイントです。

 

ただ、迫りくる2025年問題を含め、超高齢社会に対応する為、介護人材を増やすという一番の難点を解決していくには、もっと多角的に問題を捉えていかないといけないと日々実感しています。

 

 

 

 

現場で働く介護福祉士の意識の実態

 

先ほどは、国の思惑という視点で書いていきましたが、今度は現場目線での実態を書いていきたいと思います。

 

一緒に働く仲間の声でも、色々とインターネットで調べていても大体は的を得た内容が多いです。

 

・介護福祉士を取得しても、収入が大して上がらない・・・。

・介護福祉士を取得しても、介護の立場は低いままだ・・・。

・筆記試験と実技試験に合格はしても、これで本当にプロと呼べるの?

・「介護のプロ!」ってどこでも叫ばれるけど、「介護のプロ」」って何なのよ?

・結局は、事業所の収益の天井が決まっているから、頑張るだけ無駄じゃない?

・所詮、非営利事業だから高望みするだけ損、損!

・事業所の収入である、介護報酬って年々下がってるじゃないの!?

・処遇改善手当って、所詮事業所任せだから、人の好き嫌いで手当が決められるんじゃないの!?

・キャリアパスって、研修などをよく受けさせられるけど、スキルアップしてもほとんど給料があがらないんじゃ頑張ってもね・・・。

 

などと、暗い内容が多いですよね。

 

 

どの意見も決して間違いではありません。

 

素直な介護職員の意見です。

 

 

介護福祉士が、実感として「社会的な地位が上がってきた。」と感じるのは、まだまだだいぶ先の事のように思います。

 

 

まとめ

 

「介護のプロ」という話が出てきましたが、確かにこれって抽象的ですよね?

介護福祉士の試験では、「介護のプロ」については学びませんよね。

 

 

別に知識が多いから介護のプロではありません。

 

 

知識が多くてプロであれば、東大生などはどの業界でもすぐプロですよね?(;^ω^)

 

 

 

この業界は、まだまだ未開の地が多いです。

 

 

荒れた何もない大地に、「さぁ、開拓しよう!」と、何が正解かわからないけど、手探りで開拓していかないといけません。

 

 

なにせ、神様がつくった「人間」というものに対しての、生活の質を向上させるという仕事であるわけですから、人間をとりまく因子の全体が対象なのですよね。

 

一部分だけではありません。全体です。

 

それを簡単に「介護のプロ」っていうのって、ちょっと軽率ですよね。

 

一極集中で分野が決まっていれば、「プロ」といった定義がしやすいですが、介護はそういうわけではありません。

 

 

だからこそ、目に見えて「プロ」とは評価されにくいのです。

 

また、分野が広く曖昧だからこそ、「プロ」を育てにくいとも思います。

 

 

「介護福祉士」がれっきとした国家資格で、プロフェッショナルな資格と名実共に評価されるには、まだまだ長い道のりだと思われます。

 

※つづく

 


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