意外に多い?高齢者の皮膚のトラブル。「この斑点はなんだ?」の知識を深めよう。
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おはようございます。

笑う角には福来たる。

笑わせ介護士の八福です。

 

 

今日は高齢者に多い「皮膚トラブル」について書いていきます。

 

 

私はこの仕事に就いた頃、そもそも自分が男っていう理由もあるのですが(;^ω^)、皮膚トラブルの事なんて全く頭にありませんでした。

 

でも、これが多いんです・・・。

 

 

高齢者の体のトラブルって、

 

 

 

 

・事故(転倒、転落、滑落、異食、などなど)

・病気(誤嚥性肺炎、尿路感染症、脳梗塞、などなど)

 

 

 

 

がほとんどであると思っていましたが、これらに並ぶくらい高齢者の皮膚トラブルは多いんです。

 

 

では詳しく見ていきましょう。

 

 

どんな皮膚トラブルが?どんな症状が多い?

高齢者に多い皮膚トラブルの色々を書いていく前に、私がこの業界に入ったころは、「湿疹とか発疹とか・・・」そんなものの区別が全くつきませんでした。(^_^;)

 

 

「発疹」も「湿疹」お同じなんじゃないの?って適当に思っていました。

でも、細かくは違うんです。

 

 

「発疹(ほっしん)」は総称です。

 

 

そう、発疹とは総称で、皮膚におきる「変化」のことです。

 

 

「湿疹(しっしん)」とは「表皮の炎症性の変化」のことです。

 

 

これを踏まえた上で、高齢者に多い皮膚トラブルをみていきましょう。

 

 

我々介護士は医療の人間ではありませんので、当然ですが、勝手にその症状を特定する事はできません。

 

 

しかし、我々介護士は、今目にしている症状を医師や看護師にわかりやすく伝える必要はあります。

 

 

今から、その皮膚状態を専門用語も交え、状態別に書いていきますが、下記は、私が日々介護現場で目にするものばかりです。

 

 

覚えておかれると、きっと役立ちますよ(^_-)

 

 

 

皮膚の色が変わるもの

 

皮膚のある部分の色が変色しているものをを「斑(はん)」といいます。

 

 

紅斑(こうはん)

一番よく見かけます。業界では、こういった赤い班などを見かけたら、「発赤(ほっせき)」と呼ぶ事が多いです。

高齢者の皮膚トラブルの大半は、普通にケアしていると、この「紅班」が多いと思われます。

 

 

紫斑(しはん)

内出血のこと。こちらも高齢者にはかなり多いです。少しぶつけただけで、すぐに内出血ができます。介護業界では、「事故」として扱われる場合も多いです。また、採血(血をとること)をするだけでも、かなりの内出血が出来る方もおられます。

 

 

 

皮膚がふくらむもの

そのふくらみのサイズによって、小さい方から「丘疹(きゅうしん)」「結節(けっせつ)」「腫瘤(しゅりゅう)」などと言い分けられるそうてすが、意外にこの一番大きい「腫瘤」をよく見かけます。

また、蕁麻疹(じんましん)なども、この部類に入ります。

 

 

 

 

皮膚内に液体の溜まるもの

 

水疱(すいほう)

透明な水のようなものがたまる。結構、色んな部位に出来ます。

 

血疱(けっぽう)

チマメのこと。

 

膿疱(のうほう)

膿(うみ)が溜まっているもののこと。

 

 

 

湿疹は、紅班や丘疹から始まり、悪化すると、水のようなものが溜まって「水疱」をつくり、炎症を起こす細胞が増えると「膿疱」になるという流れがあります。

 

 

介護現場にいると、本当にどれもよく見かけます。目の前の入居者さんの皮膚がどの状態かを見極め、医師・看護師に早めに報告する必要があります。

 

ということで、簡単に色々と症状を見てきたわけですが、上記のような皮膚トラブルが起きるには、その原因というものがあります。

 

 

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皮膚トラブルをおこす原因

 

こういった、皮膚トラブルを引き起こす原因には、色々あります。

例を挙げると、

 

・虫さされ

・細菌

・真菌(カビ)

・ウイルス

・ハウスダスト

・紫外線

・食物アレルギー

・乾燥

 

などなどです。

 

 

 

この中でも、私が介護業界に入って、意外に多く見てきたのは、

 

真菌(カビ)の存在です。

 

 

真菌(カビ)と聞いて、あなたなら何を思い浮かべますか?

黒カビ?、青カビ?、ん?ブルーチーズ?・・・

私は最初はこんな程度でした・・・(;^ω^)

 

 

でも、高齢者によく見かける真菌(カビ)とは、

 

 

 

・白癬菌(はくせんきん)

・カンジダ

・マラセチア菌

 

 

 

です。

 

 

白癬菌

「白癬菌」と書くと、難しく理解しにくいですが、わかりやすく言うと、「水虫菌」です。(←正式名ではありませんよ(;^ω^))介護施設には、水虫の人、特に爪水虫の人が、本当に多いです。気をつけないとあなたももらっちゃいますよ(;^ω^)

 

カンジダ

膣カンジダが有名です。「かゆい~、かゆい~。」って有名ですよね(;^ω^)体の免疫力が低下している時に異常繁殖するそうです。口腔ケアの記事の所でも書きましたが、そう口の中にもできるんです。

 

マラセチア菌

皮膚に常在していて、皮脂や湿気の多い所を好みます。一見、ニキビに見えるため、判断がつきにくいですが、ニキビと比べ、あまり痛みやかゆみはないそうです。

 

 

皮膚トラブルを防ぐ為の介護士に出来るケアとは?

では、そんな皮膚のトラブルを防ぐ為に、介護士が出来るケアとはどんなものなのか?ということですが、一言で言ってしまえば、

 

清潔保持です。

 

まぁ、当然っちゃ当然ですよね?

高齢者の介護に限らず、我々若い世代もこれは同様です。

 

しかし、介護施設での寝たきりの人などの介護では、「常に清潔を保持する」という事が本当に困難です。

 

まだまだ、入浴も週に2回程度の施設が多いのではないでしょうか?

 

そう、介護施設には、物理的に困難な事がまだまだ沢山あるんです。

 

「オムツ交換の時に、おしりを徹底的にきれいにする。」

→「オムツ交換に時間をいっぱいかけてられないよー!」

 

「入浴は週2回でも、毎日着替えをする。」

→「関節の拘縮の強い人などが多いのに、着替えだけで、日が暮れちゃうよー!」

 

といった声が聞こえてきそうです(;^ω^)

 

だからこそ、ケアを合理的にシステマティックに行っていく必要があります。

 

ほんの一例ですが、寝たきりの高齢者は、よく背中に真菌(カビ)が繁殖し、湿疹が現れます。

 

だから、定番ではありますが、ある時間において、

 

 

・寝返りの介助をする

・背中の清拭をする

・背中に風邪を通す

 

 

というものを1回するだけでも、だいぶ効果はあると思いますよ(^_-)-☆

 

夏場は特に優先的にルーティンに入れるだけでも、だいぶ変わってくると思います。

 


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