
おはようございます。
笑う角には福来たる。
笑わせ介護士の八福です。
今日は、入院者を出さない為に、介護士が取り組むべきことを書いていきます。
今日のテーマは、直接入居者様のQOLに関するものではなく、間接的にQOLに関わるものですので、どちらかというと施設側よりの話です。
なぜ、「入院者を出してはいけないのか?」は、もうおわかりかと思いますが、よかったらまたその事について書いた記事を見て下さい。(^_-)
では、空きベッドを作らない為にするべきことですが、簡単に言うと、下記の3点です。
・ケガをさせない
・病気にさせない
・死亡者を出さない
まぁ当然っちゃ当然なのですが、なにせ、認知症があるため徘徊もありこちらの言うことなんて聞いてもらえません。また、抵抗力が弱く病気になりやすいです。そして、いつ亡くなるかもわからない入居者の方も多いです。
「それなら仕方ないじゃんー!」
という人もいるかと思いますが、そう仕方ないんです(;^ω^)
でも、
なるべくしてなってしまう事を防ぐ
という事が超重要です。
この話は介護に限った事ではないと思います。
どれだけリスクマネジメントをしても、防げない不測の事態というものはやっぱりあります。この介護の仕事の場合、人の寿命なんて、「神のみぞ知る」ですから、まさにその通りです。
でも、防げていたかもしれない事に対して、「仕方ないじゃん。」と簡単に終わらせてしまう人がよくいます。私はそれだけは、看過できません。
防げるものはしっかりと防ぎましょう
というごく当たり前の話が今日のテーマです。
ケガをさせない
老人ホームに入居されている老人の方が「ケガをする」と聞いて、何を思い浮かべますか?
たぶん、誰も同じ回答をされると思いますが、そう、
転倒事故です。
では、なぜこの転倒事故をさせてはいけないかというと、これも簡単ですね。
骨折する
ということですよね。
骨折ではなくても、体の不自由な方ばかりですので、ろくに受け身もとれず、つまずいたりよろけたりしたら、そのまま床に一直線です。
顔や頭やもろに床やその周辺の物にぶつけ、大きく出血される事も多いです。
こうなると、ほぼ間違いなく、
入院
ですよね?
入居者が入院すると、そう、
収益が下がる
のです。
病気にさせない
この病気にさせないというのも、先ほどのケガと同様、つまるところは、「入院の運びになる。」という点がポイントです。
我々介護士は、入居者の方々に、出来るだけ入院などせずに、健康に楽しく長生きしてもらう使命があるのです。
だから、簡単に入院になってしまうような病気は防ぐ必要があります。
では、どういう病気の場合に入院になりやすいかというと、もちろん防げないものもあるわけで、介護士の力で極力リスクを減らせるものをピックアップしていきます。
誤嚥性肺炎
口腔内からの細菌を気管に取り込んでしまい、その細菌が肺にまで達して炎症を起こします。高齢者には本当に多い病気です。肺炎は日本では死因の第3位です。高齢者のそのほとんどを占めるのがこの誤嚥性肺炎です。
尿路感染症
尿路のどこかで細菌に感染し、炎症を起こす。尿道から大腸菌などが入ってくるケースが多い。水分摂取や陰部の清潔保持が大切。
脱水症
脱水は、誰しも知っていることだと思います。体の水分が欠乏している状態です。発熱があり、意識がもうろうとしてきたりします。どこに施設などでも、水分摂取量のチェックなどはしているかと思います。
褥瘡(じょくそう)
床ずれのことです。皮膚が腐って穴があきます。寝たきりになって、寝かせきりになって、栄養状態が悪くなってくると、きちんとケアできていないと、この道をたどる事になるでしょう。
蜂窩織炎(ほうかしきえん)
この症状で入院という事はあまりないかもせれませんが、皮膚からの細菌感染で起こるものですので、介護士のケアの質が問われます。常に衛生的に保つ事は困難ですが、防ぐ為にはどうすればよいか意識していきましょう。
以上、いくつかピックアップしましたが、もちろんこれだけではありません。
とにかく、専門職の介護士としてすべきことは、これらの発生の要因を掴み、それを排除できる為のケアをチーム全体で出来るようになる事です。
・科学的に適切なケアの実施
・少しの変化も見逃さない
事が我々の力の見せ所です。
死亡者を出さない
「死亡者を出すなって・・・寿命は神のみぞ知るでしょ~?・・・」
と言われそうですが、そういう話ではありません(;^ω^)
この話についても、
なるべくしてなってしまう事を防ぐ
という事がポイントです。
別に直接我々のケアによって、入居者を死に至らしめる事はまずないでしょうが、因果関係を決して作ってはいけないという事です。
つまり、どういう事かというと、
何事も早期発見が肝です。
ということです。
「なんか、あの人いつも元気だったけど、今日は表情冴えないな~。」
「さっきのオムツ交換の時、なんとなく体が熱っぽかったな。」
「なんかあの人最近、食事の量減ったんじゃない?」
などと、ささいな変化を見逃さない事が超重要です。
なにせ、相手は抵抗力が弱く、高齢な人ばかりです。
我々のような体力のある若い人間が相手だと思っていてはいけません。
早期発見で、救える命もあると、私は日々、老人の方々に触れあう中で感じています。